建学の精神とその使命

本学院では、建学の精神と使命(ミッション)を、教育の根幹として位置づけています。そして、現代へ継承されてきたマルティン・ルター(ルーテル)とその改革(リフォメーション)の精神を、本学院に携わるすべての者が継承し続けるために、実際の行動に資する指針として明文化したものを「ミッション・ステートメント」として宣言しています。

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建学の精神

キリストの心を心とする
「汝らキリスト・イエスの心を心とせよ」(新約聖書ピリピ書第2章5節・文語訳)

本学は、キリストの心を心とし、愛と奉仕と福音宣教に生きる人を育てる。
なぜなら、キリストは一人ひとりと出逢い、十字架の愛により、その一人ひとりを生かしているからである。
建学の精神について
ルーテル学院の建学の精神は、聖書の言葉そのものです。「汝らキリストの心を心とせよ」(フィリピの信徒への手紙2 章5 節・文語訳)。イエス・キリストの心をあなたの心としなさい、イエス・キリストの生き方をあなたの生き方としなさい、そう招かれているのです。

心、それは見えません。キリストもそうです。そもそも本当に大事なものは見えません。しかし、聖書は証しています、イエス・キリストは真実の愛そのものである神さまが人間となられた方だと。だから、神の愛の発露なのだと。キリストは神の愛を全身に受け、神を愛し信頼し神に従って、その生涯を通して愛を語り、愛を実践し、愛を生き抜かれたのです。十字架の死に至るまで、わたしたち一人ひとりをその極みまで愛し、大切にし、生かしてくださったのです。それがキリストの心、それがキリストのいのち、キリストの生き方なのです。

その喜ばしい知らせ(福音)を宣べ伝える牧師の養成のために110年前に建てられた日本ルーテル神学校と、そこから生まれた大学と大学院2専攻を擁するルーテル学院大学で、創立以来ずっとその教育の根底に貫かれてきた考えが「キリストの心を心とする」なのです。愛するとは、自分を富ませ己の益を図ることではなく、相手を生かし大切にすることです。そして、その思いは神にそして誰かに愛された者だけが持つことができます。ですから、本学は「一人ひとりを大切にする教育から、一人ひとりを大切にする人材が育つ」という信念に立って教育に励んできました。一人ひとりが大切にされた(愛された)経験こそが、今度は自分が一人ひとりを大切にする(愛する)ことへと駆り立てるのです。

本館玄関近くに展示されている「収穫」(E. ゴメス画)と題された絵は、本学卒業生藤崎るつ記さんが自らの命を顧みず溺れる2人のフィリピンの友人を助けて大きな影響を遺した出来事が背景にあります。彼女の生と死はまさに聖書の「一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ」(ヨハネによる福音書12 章23 節)という言葉の実践だったのです。

アッシジの聖フランシス作とされる「平和の祈り」(本館廊下の南端)は「主よ私を平和のうつわとならせください」で始まります。これこそ私たち一人ひとりの祈りです。本館二階に立つ「両手のないキリスト像」(作者不詳)は、見る者に「あなたがキリストの手なのだ」と静かに呼びかけています(コリントの信徒への手紙一12 章12 ー27 節)。チャペルの正面に向かって左壁面の巨大なレリーフは、人々にキリストと一緒に霊の糧とともにパンとスープを配っている人々の場面で、「派遣」(ミッション。これはまた使命また宣教の意味も併せ持つ。R.カイテン作)と名付けられています。

これらの作品をとおして伝わってくるのは目に見えない「キリストの心」です。見えないけれども、しかし、これこそ今の世になくてはならないものです。求められているものです。本学が拠って立つ精神です。

このような「キリストの心」に支えられて生きようとする若い魂に、宗教改革者マルティン・ルター(ルーテル)は東門から広がる大芝生に立つモニュメントを通して朝な夕な語りかけています。「自分のためにではなく、隣人のために生きて仕える生に神の祝福があるように」と。

本学の使命(ミッション)


本学の「建学の精神」は、その百年を超える歴史を貫いて教育の礎であり、また展開の軸となってきました。つまり、それは単に本学にとってのアイデンティティということだけでなく、具体的な専門教育を通して人材を養成する大学のミッション(使命)の中に具体化し、結実してきたのです。即ち、本学の使命(ミッション)は次のような言葉に表されます
「一人ひとりを大切にする教育」を通じて
「キリストの心を心として神と世に仕える」人材を育成する
本学の使命(ミッション)について
本学の使命(ミッション)は、「一人ひとりを大切にする教育」を通じて、「キリストの心を心として神と世に仕える」人材を育成することです。教育の目的が人材の育成であることは当然ですが、どのような人材を育てているのかが肝心なことです。本学は、それを「神と世に仕える」人材としました。
 
聖書によれば、神様に仕えるということはこの世の人々に仕えることと切り離すことはできません。この世の小さい者たちや弱い立場にある人々を助け、生かし、この世に正義と公平、平和が実現するように働いていくことこそ、神様に従っていく信仰からあふれ出てくる生き方とされています。それは、イエス・キリストご自身がわたしたち一人ひとりを愛し、生かしてくださったことへの感謝と喜びの応答といってよいのです。
 
他者のために仕えること。隣人の幸せのために働くこと。この「キリストの心」を心とした人材を育成していくのが本学の使命です。人間の尊厳を神様との関わりのうちに深く理解し、一人ひとりの存在を支え、心を支え、生活を支えていく働き人を育てていくことを目的としているのです。
 
そのような人材育成は、どのように実現されるのでしょうか。
 
その「問い」に対して本学の確信するところは、「一人ひとりを大切にする働き人」は、ただ、「一人ひとりを大切にする教育」を通して育てられるということです。一人ひとりを大切にするとは、言い換えれば、その人を深く愛することであり、理解し、受容し、支持し、同伴し、その人の全人的な成長を援助することです。
 
本学は、その使命を実現するために、それぞれの専門分野における高度な知識と技術を提供するだけではなく、チャペルでの礼拝を中心にキリストの愛にふれ、キャンパスの生活全体を通した教育のなかで、「一人ひとりを大切にする」ことを実現していくことを目指しています。
ミッション・ステートメント
  1. ここで言う「本学」とは、学校法人ルーテル学院を指す。本学を構成する、ルーテル学院大学、同大学院、日本ルーテル神学校は、その設立の精神と社会的使命とを共有し、共通の課題を担っている。それぞれの専門分野における使命は、この共通の使命の個別的側面である。
  2. 本学は、日本福音ルーテル教会と日本ルーテル教団を設立母体とするミッション・スクールであり、常に両教会と協力しつつその使命を果たすために全力を尽くす。教会と本学とはその直接的使命を異にするとはいえ、相互の理解・協力関係があって初めて本学はその使命を達成することができる。
  3. この使命を達成するために、本学はそれぞれの専門分野における高度の知識と技能を提供するだけでなく、チャペルでの礼拝を中心とするキャンパス共同体の中で「一人ひとりを大切にする生き方」を形成するよう努める。
  4. この使命を効果的に達成するために、本学は、両教会のみならず、各個教会、卒業生、後援会、その他、本学と関係する諸団体と常に密着な意思疎通に努める。
  5. 本学を構成する各人は、本学のこの使命を認識し、一致してその使命の達成に努める。
  2001.12.18 理事会決議

教育目的

「心と福祉と魂の高度な専門家を養成する」

本学は、キリスト教を基盤とした人格教育のもと、マルティン・ルターの宗教改革の精神に基づき、「キリストの心を心とし神と世に仕える人材」、特に心と福祉と魂の高度な専門家を養成することを目的としています。

シンボルマーク・デザインの意図

大学ロゴ

L(Lutheran=ルーテル学院大学の学生、教員、職員)が十字架を抱き込むように交差して二つが結び合わさることで、「私たちも数は多いが、キリストに結ばれて一つの体を形づくっており、各自は互いに部分なのである」(ローマ12:5)ことを表している。英文の学校名が白抜きにされた外輪の円は「あなた方の天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい」(マタイ5:48)とキリストの命ぜられた人間形成を目標とする教育理念を象徴する。「SINCE1909」によって、名称が変わってもその永年の伝統と建学の精神が今日もなお脈々と継承されていることを明示する。
教育研究上の目的

総合人間学部

本学はキリスト教を基盤とした人格教育のもと、ルターの宗教改革の精神に基づき「キリストの心を心とし神と世に仕える人材」、特に心と福祉と魂の高度な専門家を養成する教育事業を、教育基本法及び学校教育法に従って行うことを目的とする。

本学のキリスト教精神のルーツともいうべき宗教改革者マルティン・ルターは、「自分のためでなく、隣人のために生きて、仕える生に神の祝福があるように」という言葉を残している。本学は、そのルターの精神を継承し、キリスト教的人間理解に立ち、今日の社会における様々なニーズを持つ人々のために働き・奉仕する人材を養成することを目的としている。特に生活上の困窮を持つ人々に寄り添う社会福祉、心に悩みを持つ人々に寄り添う臨床心理、そして生きる意味や意義を問い求めるスピリチュアルな課題を持つ人々に寄り添うキリスト教の三つの専門教育を通して、学生一人ひとりが包括的・全人的人間理解を身につけ、いのちと世界についての深い理解と洞察を持ち、対人援助の心を涵養し、具体的な援助の知識と技術を身につけることを本学部の目的とする。

すなわち、キリスト教的人間理解を進め、「キリストの心を心とする」愛に根ざした援助者の育成を目指す。

人間福祉心理学科

本学科は、人々の生活の困窮に寄り添う社会福祉、心の悩みに寄り添う臨床心理、そして生きる意味や意義を問い求めるスピリチュアルな課題へ寄り添うキリスト教の教育を一体として提供し、学生一人ひとりが包括的・全人的人間理解を身につけ、いのちと世界についての深い理解と洞察力を持ち、対人援助の心を涵養し、具体的な対人援助の知識と技術を身につけることを目的とする。

総合人間学研究科

本大学院は、人々が直面する生活及び心の問題に、より専門的、総合的に対応すべく、高度の社会福祉と臨床心理および関連領域の知識と実践能力を備えた、対人援助専門職の養成を目的とする。

社会福祉学専攻博士前期課程

高度な専門職業人としてソーシャルワーカーの養成を目指す。また、社会福祉施設・機関における運営・管理者の養成を目指す。

社会福祉学専攻博士後期課程

社会福祉学の研究者及び教育者の養成を目指す。また、社会福祉の実践理論と法政策に通じた施設・機関の運営管理のエキスパートを養成する。

臨床心理学専攻

本学の基礎をなすキリスト教精神―愛と献身の心―をもって、人々と接することができる専門家の養成を目指す。また、心理・教育・医療機関などの臨床の現場で高度な専門知識と技術を駆使することができる臨床心理の専門家を養成する。

各種方針

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

総合人間学部

人間福祉心理学科

ルーテル学院大学は建学の精神に基づき、人間を包括的にとらえて、「心と福祉と魂の高度な専門家」を養成することを目的とします。特にいのち、心、子どもと家族、障がい者や高齢者、地域社会などを総合的に捉える力を養います。この目的にそった人材を育成するために、これまでの学習および経験を通じて下記のような意欲・態度・知識を有する学生を求めます。

1 人と社会に貢献する意欲
人を理解し支援するための知識や技術を学びたいと願い、自分の人生を人と社会のために役立てたいという意欲を持っている学生を求めます。

2 基礎的なコミュニケーション能力
自分の考えをまとめ、他者の思いを理解するためのコミュニケーションの基礎的な能力を身につけている学生を求めます。

3 主体的に調べ、考え、学ぶ積極的な姿勢
社会や人間に対し多面的な興味をもち、主体的に調べ、考え、学ぶ積極的な姿勢がある学生を求めます。

4 他者と協働して学ぶ態度
他者と協力しておこなう学習・活動に参加でき、必要に応じて、自分の考えを主張したり、他者の考えを取り入れたりすることができる学生を求めます。

5 基礎的な学力
対人援助の専門職に必要な知識を修得するための基礎的な学力をもっている学生を求めます。

6 本学の教育の特色の理解
本学が一学科のもとで提供する人間学、社会福祉学、臨床心理学に基づく総合人間学の特色を理解している学生を求めます。

上記のような学生の力を正しく判断するために、多様な選抜方法を実施し、面接を重視して選抜します。

総合人間学研究科

社会福祉学専攻

社会福祉学専攻では、次のような人材を求める。
博士前期課程の入学試験では、成績および研究計画書を含む書類審査、小論文および面接試験を実施し、総合的に判定する。出願資格によってはそれに加えて、専門についての筆記試験、英語に関する筆記試験を実施し、総合的に判定する。博士後期課程の入学試験では、成績、研究計画書、職務実績書、業績一覧を含む書類審査、英語による専門試験、小論文試験、および面接試験を実施し、総合的に判定する。


  1. 社会福祉の高度な専門家として社会に貢献しようとする熱意を持つ人
  2. 社会福祉の実践に必要となる対人関係能力、コミュニケーション能力を持つ人
  3. 研究に必要な読解力、分析力、文章能力を持つ人
  4. 社会福祉の知識や理論を学ぶ基盤となる社会福祉学に関する基礎的知識を持つ人
  5. 博士後期課程にあっては、上記に加え、社会福祉学の研究者、教育者、あるいは社会福祉に関する組織の管理者として社会に貢献しようとする熱意を持つ人。

臨床心理学専攻

臨床心理学専攻では、次のよう人材を求める。
そのために、入学試験では、履歴書および研究計画書を含む書類審査、専門科目・英語・小論文試験、面接試験を実施し、総合的に判定する。


  1. 臨床心理の高度な専門性を有する職業人として社会に貢献しようとする熱意を持つ人
  2. 臨床心理の実践に必要となる対人関係能力、コミュニケーション能力を持つ人
  3. 研究に必要な読解力、分析力、文章能力を持つ人
  4. 臨床心理の知識や理論を学ぶ基盤となる心理学および臨床心理学に関する基礎的知識を持つ人
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

総合人間学部

人間福祉心理学科

ルーテル学院大学は、以下のような方針でカリキュラムを提供しています。学生は人間学系、社会福祉学系、臨床心理学系から科目を選択します。そして、履修モデルを参考にしつつ、学際的な学びをし、心と福祉と魂の高度な専門家に必要な価値、知識、技術を身に付けます。

Ⅰ 教育内容
1 キリスト教といのちについての学びを深める教育

キリスト教を基盤とした人格教育の提供、および、キリスト教といのちについて学びを深める教育をします。

2 生命について学び、生きる力を体得する教養教育
生命・環境について広く学び、コミュニケーション能力を高め、生きる力を体得し、キャリアを築く力を育む教養教育を提供します。

3 世界の言語・文化・社会の理解を深める国際教育 
実践的なコミュニケーション能力を習得する語学教育、世界の宗教・文化・社会の理解を深める専門教育、海外研修・海外体験・留学の機会の提供と個別支援を通して国際教育を提供します。

4 総合的に人間についての学びを深める総合人間学教育
人間学、社会福祉学、臨床心理学に基づいた専門教育と教養教育を基盤に、自己を理解し、総合的・包括的な人間理解と他者支援ができる教育を提供します。

5 キャリア形成に結びつく専門教育
専門科目の体系的履修を通して、生涯を通してのキャリア形成に資する教育を行います。社会福祉士、公認心理師等の国家資格取得の支援、および、臨床心理士や牧師を目指す人の進学支援を行います。

6 思索力を育み、能動的な学びを促す少人数教育
学年ごとに少人数による演習科目を設け、また、卒業演習や卒業論文執筆などを通して学びを統合させ、思索力を育み、能動的な学びを促す教育を提供します。

7 実習、インターンシップを核とした体験重視の実践教育
本学での学びと具体的な他者支援や社会での働きの現場での体験を通し、理論と実践を有機的に結びつける場として、専門領域の実習、インターンシップ等の機会を用意し、実践的な教育を行います。

Ⅱ 教育方法
初年次には、オリエンテーション、履修指導の個別面接の複数回実施、少人数の演習科目を提供することなどを通して、専門教育への円滑な移行を支援します。演習科目はもちろん、講義科目においても、少人数グループに分かれてのディスカッション、ロールプレイ、事例検討など、実践的な力を養う参加型の教育方法を用います。アクティブラーニングの実施、リフレクションペーパーの提出などを求め、思索の深化・思いの言語化をさせ、自律的に調査研究する能力を高めます。学生が卒業までに、専門領域の実習、インターンシップ等をできるよう実践的な教育の機会を保障します。


Ⅲ 評価
学生の履修や履修効果を確認するために、講義概要に科目の評価方法を明記し、5段階評価をします。GPA制度を採用し、在学生の履修指導に活用します。このようなカリキュラム履修を通して、学生は人間性、総合的・実践的な学習能力、コミュニケーション能力および他者支援に必要な高度な専門性を身につけます。

総合人間学研究科

社会福祉学専攻 博士前期課程

社会福祉の高度な専門職業人として必要な価値・知識・技術が身につけられるように、基礎研究科目、専門科目、専門演習を開講し、現場の実践と理論の統合化を図りつつ授業を提供する。本課程においては、認定社会福祉士の認証研修を数多く開講する。

  1. 社会福祉に関する研究能力を高めるために、社会福祉調査法に関する科目を開講する。また、演習を複数提供し、指導教員による論文指導を行う。院生は、研究計画を立て、研究倫理委員会の倫理審査を受け、中間発表、論文の執筆、仮提出、本提出を経て、口頭試問を受ける。
  2. 社会福祉の高度な専門職業人として、実践と理論の統合化を図るために、社会福祉の各領域の専門科目を開講する。
  3. 社会福祉の高度な専門職業人として、人を総合的な視点から理解し、支援する力を養うために、社会福祉に関する多様な理論や技法を学べる援助技術に関する科目を開講する。
  4. 社会福祉に関する実践能力を高めるために、実習に関する科目を開講し、選択した者に対しては、個別の指導者による実習指導を行う。
  5. 本学の建学の基盤にあるキリスト教に根ざした課題理解と実践を追求する力を養うため、キリスト教社会福祉に関する科目を開講する。

社会福祉学専攻 博士後期課程

  1. 社会福祉学の研究者及び教育者として必要な研究能力と教育能力が身につけられるように、社会福祉学専門研究指導科目を提供し、指導教員より指導を行う。
  2. 院生が研究計画を立て、調査研究を行い、論文執筆を行う支援のために、博士後期課程社会福祉学専門研究演習科目を提供する。
  3. 院生は、研究計画を立て、中間発表を経て、博士論文提出資格試験を受験する。博士論文提出資格試験に合格したものは、論文を完成させ、博士論文を提出する。
  4. 社会福祉に関する実践と理論を統合する研究を行うために、調査研究に関する個別コンサルテーションを提供する。院生は、必要に応じて研究倫理委員会の倫理審査を受けて承認を得る。

臨床心理学専攻

臨床心理の専門家として必要な知識と技術と価値観が身につけられるように、基礎研究科目、実習科目、専門科目を開講し、授業と演習・実習を相互に関連させて提供する。本専攻は、財団法人日本臨床心理士認定協会の第1種指定校であり、資格取得に必要なカリキュラムを設置する。また、公認心理師に必要な科目を開講する。

  1. 臨床心理に関する研究能力を高めるために、研究法や統計法に関する科目を開講し、特別研究において指導教員が論文指導を行う。院生は、研究計画を立て研究倫理委員会の倫理審査を受け、中間発表、論文の執筆、最終発表をして、口頭試問を受ける。
  2. 臨床心理に関する実践能力を高めるために、臨床心理面接や臨床心理査定に関する科目を開講し、臨床心理基礎実習および臨床心理実習において実習指導を行う。院生は、学内での演習やケースカンファレンスに参加し、外部の機関で学外実習、本学附属臨床心理相談センターで学内実習を行い、有資格者から指導を受ける。
  3. 臨床心理の専門家として人を総合的な視点から理解する力を養うための科目と、心理療法に関する多様な理論や技法に関する科目を開講する。
  4. 本学の建学の基盤にあるキリスト教に根ざした課題理解と実践を追求する力を養うため、キリスト教倫理や臨床死生学、牧会カウンセリングに関する科目を開講する。
卒業認定・学位授与に関する方針(ディプロマ・ポリシー)

総合人間学部

人間福祉心理学科

ルーテル学院大学は、建学の精神に則り、人間を包括的にとらえる「心と福祉と魂の高度な専門家」を養成することを目的とします。この目的を実現するために、「キリスト教的人間理解」を基盤として、「福祉」「心理」を学際的に学べる専門教育と教養教育とを中心として、人間を総合的に理解し援助する力を養うためのカリキュラムを提供します。その中から、学生各自の関心と目的意識に応じて、必修科目を含む所定の単位を履修し、それによって下記の資質と能力とを獲得した者に対して、卒業を認め、学士(総合人間学)の学位を授与します。

1 いのちを尊び、他者を喜んで支える人間性
自己理解を深め、豊かな人間性を身につけて、自然・文化・宗教・歴史を重んじ、さまざまな条件のもとにある一人ひとりの人間のいのちと価値を尊び、他者を理解し支え、共に生きることを喜ぶことができるようになること。

2 全人的なヒューマン・ケアに必要な高度な専門性
心と福祉と魂の高度な専門職に必要とされる価値、知識、技術を身につけ、深く総合的な人間理解に立って、個人の痛みを癒し、人権と生活を守り、人間性豊かな人生を送ることができるよう援助できるようになること。また、そのような人生を送ることを可能にする社会の形成に貢献できるようになること。

3 総合的・実践的な学習能力
ものごとの本質を把握し、問題点の発見、分析、事態の改善、解決策の提言をし、実行できるようになること。そのために、必要とされる他の人々との協働作業を創り、積極的に参与できるようになること、さらに、それを生涯にわたって伸ばしていける学習能力を身につけること。

4 他者理解と自己表現のためのコミュニケーション能力
コミュニケーション能力を身につけ、他者の思いや考えの理解と抱えている問題への共感、自己の思索の深化と思いの言語化、人間関係の構築、意見の交換、社会への考えの表明などを、状況に応じて適切に行うことができるようになること。

総合人間学研究科

社会福祉学専攻 博士前期課程

社会福祉学専攻博士前期課程に2年間以上在籍し、所定の必修科目を含む 32単位以上を取得し、修士論文審査に合格した者に、修士課程の修了を認定し、修士(社会福祉学)の学位を授与する。本課程の修了生は、社会福祉学に関する高度な知識や技術を備え、高度な専門職業人としてのソーシャルワーカー、または、社会福祉施設・機関における運営・管理者として、次のような能力を身につけている。

1. 社会福祉の専門家としての使命と社会的責任を自覚し、生涯にわたる研鑽の必要性を認識し、研鑽し続ける能力を有する。
2. 人権や社会正義を価値基盤とし、倫理や法を遵守する能力を有する。
3. クライエントやクライエントを取り巻く環境に関する課題を理解し、適切にアセスメントし、ニーズの充足や課題解決に向けて支援をする実践力を有する。
4. 他職種の専門家と連携する能力を有する。
5. 社会福祉学の理論を科学的に追求し、地域社会に還元し、貢献する能力を有する。

社会福祉学専攻 博士後期課程

社会福祉学専攻博士後期課程に3年間以上在籍し、博士論文学内審査を経て、博士論文本審査に合格した者に、博士課程の修了を認定し、博士(社会福祉学)の学位を授与する。本課程の修了生は、社会福祉学に関する幅広い知識と高度な技術を備え、社会福祉学の研究者・教育者、または、社会福祉の実践理論と法政策に通じた施設・機関の運営管理のエキスパートとして、次のような能力を身につけている。

1.社会福祉学に関する研究者として自立した研究能力を有する。
2.社会福祉学の発展に貢献し得る指導的な立場の研究者、教育者、施設・機関の運営管理者、実践家として活躍するための能力を有する。

臨床心理学専攻

臨床心理学専攻に2年間以上在籍し、所定の必修科目を含む 36単位以上を取得し、修士論文審査に合格した者に、修士課程の修了を認定し、修士(臨床心理学)の学位を授与する。本課程の修了生は、臨床心理学に関する高度な知識や技術を備えた専門家としての業務を担うべく、次のような能力を身につけている。

1 .臨床心理の専門家としての使命と社会的責任を自覚し、生涯にわたる研鑽の必要性を認識し、研鑽に必要な研究能力や指導を受ける能力を有する。
2 .クライエントを尊重する姿勢を有し、倫理や法を理解し遵守する姿勢と遵守に必要な実践能力を有する。
3 .クライエントの課題を査定・理解し、適切に目標を設定し、目標に向けて臨床的支援を行う能力を有する。
4 .他職種の専門家と連携して、クライエントを支援すると共に、臨床心理の知見を地域社会に還元し、貢献する能力を有する。
ポリシー策定の全学的な基本方針
ルーテル学院大学は、建学の精神、使命(ミッション)、教育研究上の目的、及び学則のもと、「キリストの心を心とし神と世に仕える人材」、特に心と福祉と魂の高度な専門家を養成することを目的としている。本学では教育目的の実現に向け策定する 3つのポリシーについて、「ポリシー策定の全学的な基本方針」を以下のとおり定める。

策定単位

<ディプロマ・ポリシー>
 学部(学科)においては学部(学科)単位、研究科においては課程別専攻単位で策定する。

<カリキュラム・ポリシー>
 学部(学科)においては学部(学科)単位、研究科においては課程別専攻単位で策定する。

<アドミッション・ポリシー>
 学部(学科)においては学部(学科)単位、研究科においては課程別専攻単位で策定する。

策定方針

<全体の方針>
  • 建学の精神、使命(ミッション)、教育研究上の目的、及び学則に基づき策定する。
  • 各ポリシーの一貫性・一体性・整合性に留意する。
  • 具体的かつ分かりやすく記述する。
 
<学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)>
  • 卒業認定・学位授与において、学生が身に付けているべき資質・能力・姿勢を示す。
  • 育成する人物像を示す。
 
<教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)>
  • 学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を実現させるための、教育課程の編成、教育内容と方法を示す。
 
<入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)>
  • 学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)のもと、受け入れる学生に求める学生像、入学に際し求められる学力水準、入学者選抜等の方針を示す。

運用方法

  •  3つのポリシーは教育の質の向上・発展を行うための内部質保証の起点とし、定期的に検証を行う。
大学運営方針
ルーテル学院大学は、建学の精神、使命(ミッション)、教育研究上の目的、及び学則のもと、「キリストの心を心とし神と世に仕える人材」、特に心と福祉と魂の高度な専門家を養成することを目的としている。
以下のとおり大学運営方針を定める。

<大学運営>

  1. 教育研究の充実および推進のため、公正さを保ち、迅速な手続きのもと、管理運営を行う。
  2. 学長のリーダーシップのもと、適切な意思決定プロセスのもと、ガバナンス改革を推進する。
  3. 教育研究を円滑に支えるため、教職員が意欲をもって遂行できる業務プロセスを整えることに努める。

<財務>
  1. 教育研究を支える財務的基盤を強固なものとするために、メリハリのある大学予算の編成を行い、適切な予算管理および予算執行を行う。
  2. 大学の各部署・委員会における活動努力を促進するため、公正な予算配分と支出に努める。

内部質保証の方針
1 内部質保証の目的
建学の精神、使命および教育目的の実現に向けて、教育研究および管理運営等に関する自己点検・評価を実施し、その結果に基づき改善・向上に向けた取り組みを継続的に行い、教育研究水準の向上を図り、自らの責任でその質を保証する。
 
2 内部質保証の推進体制

1)内部質保証委員会を設置し、全学的な内部質保証を推進する。全学における内部質保証の責任権者は学長とする。
2)学部・研究科・委員会等の教育研究組織及び事務組織は、質保証を行うために毎年自己点検・評価を実施する。
3)教職員個人の教育研究活動等の質の保証のためにFD・SD研修会を開催する。
4)内部質保証の適切性を定期的に検証するため、外部評価者による評価を受ける。

3 内部質保証の推進方法
1)学部・研究科・委員会等の教育研究組織及び事務組織は、中期計画、3つのポリシー(学位授与方針、教育課程の編成・実施方針及び学生の受け入れ方針)に基づき教育研究活動等が行われているかにつき自己点検・評価を実施する。各組織は、その結果に基づいて、改善・向上を図る。
2)内部質保証委員会は、学部・研究科・委員会等の教育研究組織及び事務組織から提出された自己点検・評価結果について、全学的観点から、教育活動に関する評価を行う。そして、現状認識、課題抽出、対応方策の妥当性の検証結果を大学運営会議に上程する。
3)大学運営会議は、内部質保証委員会から示された現状認識、課題抽出、対応方策の妥当性の検証結果を受け、改善が必要と思われる事項について検討し整理する。
4)大学運営会議からの報告を受け、学長は、学部・研究科・委員会等の教育研究組織及び事務組織に改善を指示する。
5)学部・研究科・委員会等の教育研究組織及び事務組織は、改善指示を受け、当該事項に関する改善計画および改善結果を学長に報告する。
6)学部・研究科・委員会等の教育研究組織及び事務組織の改善に向けての進捗管理は内部質保証委員会が担う。
7)行政機関、認証評価機関等から指摘事項があった場合、内部質保証委員会が学部・研究科・委員会等の教育研究組織及び事務組織に改善・向上の取り組みを促し、その取り組みと結果を把握し、対応する。


4 自己点検・評価結果の公表
自己点検・評価の結果は、社会に対する説明責任を果たすためにホームページを通じて公表する。
 
5 ステークホルダーによる評価の活用

学生、卒業生、雇用主など、ステークホルダーからの意見聴取などを随時実施し、その内容を、大学の教育研究活動等の改善に結び付ける。
学生による授業評価アンケートを毎年実施し、その集計、分析結果を教員へフィードバックするとともに適切な形で公表する。授業評価アンケートの集計、分析結果は、FDSD研修会で授業及び研究指導の内容及び方法の改善を図るために活用する。
 
6 外部評価
内部質保証の適切性を定期的に検証するため、外部評価者による評価を受ける。そして、その結果に基づき、内部質保証システムの改善・向上に取り組む
大学の求める教員像と教員組織の編制方針
<大学の求める教員像>
本学の教員は、建学の精神及び本学のミッションを十分に理解したうえで、「心と福祉と魂の高度な専門家を養成する」という本学の教育目的の達成のために、教育と研究に専心する者であり、優れた教育力・研究力・地域社会への貢献力を有する者とする。

<教員組織の編制方針>

本学は、文部科学省の設置基準に則った専任教員を配置するとともに、教育研究上の目的や、入学者受け入れの方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、卒業認定・学位授与に関する方針(ディプロマポリシー)、学生支援方針などを実現するのに十分な教員組織を編制する。

<教員の募集・採用・昇格方針>
教員の募集・採用・昇格は、透明性、適切性を保ちつつ、「ルーテル学院大学専任教育職員人事規程(職位決定・任用・昇任)」等に則って公正に選考・審査する。


<教員の資質向上方針>
教員の教育研究力の維持・向上に、組織的かつ継続的に取り組むため、FD・SD(ファカルティ・ディベロップメント、スタッフ・ディベロップメント)委員会が中心となり、全教職員が参加するFD・SD研修会を、年数回実施する。
社会連携・社会貢献に関する方針
ルーテル学院大学は、キリスト教的人間理解を基礎にして生活とこころ、いのちと魂を総合的・包括的にとらえる素養をもった対人援助の専門職、社会人の養成を目指した教育・研究の資源をもつ。これを生かし、学外のさまざまな組織と連携をするべく、以下のとおり「社会連携、社会貢献関する方針」を定める。
<社会連携>
国内の行政組織、社会福祉法人、NPO法人、企業、諸団体等との連携および協力を図る。また、海外の諸団体、学術機関、NGO、宗教ネットワーク等との連携および協力を図る。
 
<地域連携>
地方自治体等との連携および協力を積極的に推進し、本学が有する知識やノウハウ等を地域へ提供し、学生や教職員が地域の活動へ参加することで、地域と本学の成長と発展を目指す。
 
<社会貢献>
国内の行政組織、社会福祉法人、NPO法人、企業、諸団体等との連携、および、地方自治体等との連携および協力において、互いの知識やノウハウ等を活用し、社会における諸課題を解決し、教育研究活動等の向上を図るとともに、広く社会の発展に貢献する。
学生の支援に関する方針
本学では、所轄する委員会で定めた以下の方針のもと、「少人数教育」の特徴を生かし、教員組織と事務組織が緊密に協力、連携して学生支援を行っている

1)修学支援に関する方針
本学の使命(ミッション)として「一人ひとりを大切にする教育」を通じて「キリストの心を心として神と世に仕える」人材を育成することを掲げており、修学面において学生たちの個別のニーズに対応できるように教職員、関係部署が連携、協力して支援していく。

2)障がい学生支援に関する方針
・障がいのある学生が主体的に学ぶことができるように教育の質の保障に努める。
・障がいのある学生が利用しやすいように、施設設備のアクセシビリティ環境の向上に取り組む。
・障がいのある学生が主体的に大学生活を送れるように、支援する。

3)生活支援に関する方針
キャンパス内で学ぶ全学生が、安心・安全なキャンパス生活を送ることができるように、生活面、健康面、経済面における指導・相談体制を整え、困難な場面にある学生に必要な支援を提供する。

4)進路支援に関する方針
キャリアデザインの方法や実社会における職業について学び、学生の職業意識・勤労観を育むことを目的とし、就職支援をさらにキャリア形成支援に拡大することを支援の方針としている。具体的には、以下の通りである。

個人への支援
・入学時から学生が、充実した学生生活を送れるように支援する。
・自己理解を深められるようにする。
・コミュニケション能力等の基礎スキルの向上を支援する。
・就職活動への取り組み姿勢の向上を支援する。

就職進路に関する支援
学部教育の中にキャリア支援・キャリア教育の要素を統合する。
・障がいのある学生への支援に努める。
・職業観・勤労観の醸成、全般的な意欲の向上が図れるようにする。
・業界・企業理解を深められるように支援する。
・インターンシップへの参加率の向上を図る。
障がい学生支援方針
ルーテル学院大学では、障害者基本法の理念にのっとり全学的組織としての障がい学生支援委員会を設けています。

●障がいのある学生が主体的に学ぶことができるように教育の質の保障に努めます。
障がいの有無によって、提供される教育の質が異なることがないように、努めます。学生本人が自ら主体的に学ぶことができるように支援します。
 
●障がいのある学生が利用しやすいように、施設設備のアクセシビリティ環境の向上に取り組みます。
障がい学生が学修の目的を達成するための環境整備という観点は当然ながら、障がいがない学生にとっても利用しやすい環境整備を行なうことで、誰にでも利用しやすい開かれたキャンパスの整備を行ないます。
 
●障がいのある学生が主体的に大学生活を送れるように、支援します。
障がいの有無にかかわらず、学生・教職員・キャンパスに集うすべての人がお互い支えあうことができる、心のバリアフリーを目指します。
 
本学が行う障がい学生支援とは、入学から卒業までにかかる修学上の支援であって、生活介助全般(食事介助、排泄介助、通学支援、医療行為等)については含まれていません。また、修学上の支援においても可能な限りの支援につとめますが、やむなく希望に添えない場合もあります。
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