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心理学の魅力を感じてみませんか

松田 崇志 助教
専門分野:認知心理学、高齢者心理学

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メッセージ

心理学は、「心の働き」を科学的に探究する学問です。対象である「心の働き」は、見る・聞く、考える・悩む、覚える・忘れる、話す・書く、行動の獲得・変化、性格、喜怒哀楽を感じる、評価・決定など、ここでは書ききれないほど多岐にわたります。これらの例からわかるように、心理学は私たちの日常生活と密接に関係しています。心理学を学ぶことは皆さんが日常で感じる不思議を解明する手助けになると思います。また、学んだことを自身の生活や社会のために活かすこともできます。この日常性が心理学の魅力の一つです。心理学の魅力を感じてみませんか?

授業の紹介「心理学」

「心理学」は1年生が受講する教養科目です。授業では、DVDの視聴やミニ実験などを取り入れ、専門科目の「心理学実験」ではグループに分かれて実験を体験します。その実験結果を分析し、レポートにまとめることで、科学的な研究の考え方を学びます。

    この授業で学ぶこと

『心理学』では、心の働きやその仕組みについて理解するために、心理学のさまざまな領域について紹介していきます。主に、私たちが物を見たり、認識したりする際の「知覚」や「注意」、物を覚えたり、思い出したりする際の「記憶」、言葉を理解したり、話したりする際の「言語」、何かを考えたり、推測したり、判断したりする際の「思考」、ある行動を獲得したり、ある行動が変化したりする際の「学習」、喜怒哀楽を感じたり、やる気を出したりする際の「感情」や「動機づけ」、人間が生まれてから死ぬまで変化する「発達」といった心の働きについて、動画の視聴やミニ実験を入れながら、基本的な知見を学んでいきます。

    授業内でのミニ実験とは

『心理学』の授業では、私たちが物を見るとき、実物とはズレが生じる「錯視」という現象の代表的なものを体験してもらったり、せっかく覚えたものを思い出せなくなってしまう原因や記憶がいかに不正確なものかを体験してもらう「記憶」実験もあります。ほかにも、私たちの「推論」が必ずしも合理的な結論を導くわけではなく、状況や感情に左右されるという「思考」に関する体験もしてもらいます。このように、ただ授業を聞くだけではなく、実際の体験を通して、それぞれのテーマに対する理解を深めてもらいます。

    心理学という学問

心理学は、心の働きやその仕組みについて科学的に探究していく学問です。心理学で扱う「心」とは、多くの人が想像する「考える」や「思う」だけではなく、より広く、私たちが周囲の世界からの情報を受け取ったり、理解したり、周囲の世界に働きかけたりするための精神的な作用のことです。例えば、先ほど挙げたような、「知覚」、「記憶」、「言語」、「思考」、「学習」、「感情」、「発達」がありますが、この他にもさまざまな「心」があります。

    目には見えない、心の働き

心の働き(例えば、「感情」)には、実体がなく、それ自体を直接観察し、測定することは困難です。そこで、心の働きを反映していると考えられる行動(例えば、「表情」)に注目します。このような行動は直接的に観察し、測定できますので、心理学では、実験・調査・観察・面接といった方法で行動を客観的に測定しデータを収集し、数学的な手法で分析することによって、その背後にある心の働きを明らかにしていきます。

    心理学を勉強する

私たちの行動の基礎には心の働きがあるため、心理学を勉強し、さまざまな心の働きを理解したり、考えたりするようになれば、自分や他者の行動の意味を知ることができ、自分自身や他者についてより深く理解するためのヒントを与えてくれると考えられます。また、心の働きは私たちの日常生活を支えているものであり、心理学は日常生活と結びついた学問であると言えます。

    心の働きを理解する

心理学を学ぶことによって得られる専門的知識は日常生活に応用できると考えられます。例えば、心理学には、対人関係やコミュニケーションについて学ぶ分野がありますが、その知識をいかせば、より良い人間関係を構築できるようになるかもしれません。心理学の専門的知識は私たちの日常生活をより豊かにしてくれる可能性を持っていると考えています。

模擬講義

心理学は誤解されている部分も多い学問です。ぜひこの動画を見て、心理学がどのような学問なのかを知ってください。

「心理学ってどんな学問?」

https://youtu.be/vgXZJlZdxtA

「心理学は何の役に立つのか?:知覚・認知心理学から考える」

https://youtu.be/nct6R2fo83Y

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