ルーテルの人 ルーテルの人

人と関わること、人を支えることに関心や魅力を感じている皆さんへ

大曲 睦恵 准教授
専門分野:子ども、グリーフサポート、メンタルヘルス

oomagari

メッセージ

 「人は、誰かに支えられなくては生きていけない。しかし、同時に、誰かを支えなくては生きていけない」と聞いたことがあります。ここでの「人」とは、身近な家族や友人かもしれませんし、学校やバイトなど様々な活動で、または仕事上で関わる人かもしれません。もしかしたら、全く見知らぬ人かもしれません。人を支えるためには自分の在り方も大事です。そして、人の話を聴く力、支えるために必要なことを見極める力や、ともにいるための方法も大事です。

 ルーテル学院大学では、理論や実践を通し、そういったことを学生さんが自ら学び取り、深めていけるような環境が整っています。人を支えるための学びは、自分を支えるための学びでもあります。出会う人たちとの「支え合い」を「学び」を通して実感し、考えることができる場所、それがルーテル学院大学だと私は思っています。人と関わること、人を支えること。大変なイメージもあるかもしれませんが、そこに関心や魅力を感じていることは、すでに一歩、踏み出していることだと思います。ぜひ、その一歩を応援したいです。職員、教員、一同で皆さんをお待ちしています。

授業の紹介

「地域支援技法Ⅰ・Ⅱ」

「地域支援技法Ⅰ・Ⅱ」では、大学周辺の地域住民の方と共に、講義やグループワーク、グループディスカッションを通じ、地域の課題について考えます。地域で支え合いの活動を行っている方々の話を聴き、自らも支え合い活動を企画する機会を通じ、住民参加の意義や手法を実践に即し学ぶことができます。

「ボランティア・市民活動論」

講義と2つのフィールドワークを通し、ボランティア・市民活動の意義・理念、歴史、制度だけでなく、活動の現状や活動者の思い、地域のニーズとボランティア・市民活動の意義を体験的に学ぶことを目指しています。フィールドワークでは、事前学習、実施、振り返りを通して、地域をフィールドとした、ボランティア・市民活動に実際に参加します。ボランティア・市民活動を活動の実際や活動者の思いに直接触れることで、学生一人ひとりが自分の「ボランティア観」を見直し、深めることができます。

    フィールドワークについて

フィールドワークには2つの種類があります。1つ目は、指定されたボランティアのうちの一つに参加することです。今年度は「食DE絆」という、ルーテルの学食で地域の方と一緒にランチを食べながら交流をするというボランティアと、地域の方々向けのサロン「よってらっしゃい・にしみたか(*)」に参加し、地域の方々との交流や、イベントのお手伝いをするというボランティアの2つから選んでもらいました。2つ目は、児童福祉・障がい者福祉・高齢者福祉・地域福祉・病院ボランティア・国際ボランティアのうち、関心のある分野を1つ選び、その分野で実際にボランティア活動をしている人、または団体にインタビューに行くことです。分野によってはそのボランティアを経験する機会もあります。そして、インタビューをもとに、授業内で報告会を行い、それぞれのフィールドワークの体験や体験を通し得たこと、学んだことを共有します。昨年度は、①三鷹市内で放課後の子どもたちの居場所活動をしている団体、②知的障がいのある人たちが働き、活動をしている施設のボランティアさん、③障がい者が生活・社会的な活動に主体的に参加していけるように、障がい当事者が活動や支援を行っている団体、④フィールドワーク1でご紹介した食DE 絆、⑤よってらっしゃい・にしみたか、⑥病院で受付案内などしているボランティアさんにインタビューをさせていただき、それぞれ報告会で報告をしました。
(*)ルーテル学院大学が運営委員会に参加している、地域ケアネットにしみたか(三鷹にある7つの地域ケアネットワークの1つ)が主催している地域の方々のほっとスペース(サロン)。お茶をしたり、イベントをして誰もが楽しく過ごし、また、ちょっとした困りごと、相談もできます。
講義でも、フィールドワーク(実践)に結びつくように、実際にボランティアに行くときの心構えや、マナーなどについて考える機会を持ちます。フィールドワーク2はそれぞれの学生の希望に沿い、グループに分かれて準備をしてからフィールドワークに行きますので、仲間がいるのは心強いですよ。また、フィールドワークのイメージが付くように、授業では映像でイメージを得たり、ボランティアをしたことのある学生の体験談を共有したり、話し合いで自分たちの考えを深めたりします。そして、フィールドワークにつながるゲストスピーカーにお話いただいたり、先生がゲストスピーカーでお話くださるなど、様々な視点でフィールドワークについて考える機会がありますので、自分なりの心の準備ができると思います。もちろん、個別に相談に来てくださってもかまいません。
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